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by 札幌窓辺のねこ
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Alatristeで歴史!そのⅤ、と言うより今度は浅く古楽器話。
d0032633_315435.jpg・・・・話が随分逸れた。
思いつくままに書き流しているので、当然なのかも知れないが。
とりあえずAlatristeに話を戻してみよう。
そう、サントラ!




Roque Bañosが素晴らしい。
幾つかの主題が様々な形で何度も出てくるのだが、
まず、そのメイン・テーマと言える哀しみを湛えたメロディーが比類無く美しい。
そしてそれがオーケストレーションによって時には壮大。
まるでチャイコフスキーの“悲愴”の如く。
それだけなら背景が何時でも何処でも構わなくなってしまう所なのだが、
時にはフラメンコ・ギターが入って観る者をスペインへと誘う。
かと思うとタンブール等の古打楽器を伴ってバロック・ギターも登場。
古楽器を使う事で今度は観る者は400~300年前へとタイム・スリップする。
そして時にはヴォカリーズ(何て良い声!ビロードの様なハスキーなアルトが素晴らしい)
それによって物語が単なるヒーローが戦う時代劇ではなく、
人間ドラマであると再認識する。
その使い分けが見事だ。
誇り高きスペインの戦士に相応しい勇気と栄光を表したり、
運命や虚しさを表したり、孤独や悲しみや愛を表したり・・・・。
実際に映画を観ている時も、その残響が短くフレット捌きがたどたどしい
バロック・ギターの音色の際立ちには耳を奪われたものだが、
例えば“Los Menesteres del Rey”ではバロック・ギターのソロで始まり、
それがフラメンコ・ギターへとシフトして
オーケストラを導き出す等、心憎いばかりである・・・・。
という具合にフラメンコとバロックのギターの違いはよく分かるものの、
未知なる古楽器の音も幾つかある・・・・。
まず。
サントラのジャケットのソリスト・リストに“chalomeau”という楽器の名がある。
“チャロモー”???仏語読みなら“シャロモー”????一体何だ?
早速Wikiる。“chalumeauシャリュモー”が正しい模様?
スペインでは“chalomeau”と言うのか?
リコーダーの様な、しかしリードが付いた管楽器らしい。
仏語頁によると中世からルネサンス期に用いられたそうだ。
と、そこで思いつく。
もしかしてチャルメラの事か?
先日見たBSジャパンの“小さな村の物語り・イタリア”がフラッシュする。
その番組は羊飼いの伝統楽器、
バグパイプの一種であるZampognaザンポーニャについての話だったのだが。
そのザンポーニャと共に演奏される木管楽器を
番組ではチャルメラと言っていたのだ。
バグパイプと言えばスコットランドが有名だが、意外と結構欧州のあちこちにある。
ミュゼットを演奏する某カフェ・バーの人が
仏のオーヴェルニュ地方のバグパイプを苦労の末入手した、
と見せてくれたものだった・・・
等とその時はザンポーニャばかりに気を取られていたが。
(そのうちバグパイプの歴史についても調べてみたいものだ。)
確かに冒頭で聴こえてくるクラリネットの様な・しかし
もっとプリミティブでエキゾチックでミステリアスなあの音は
このチャルメラなのだろう。
神秘的で幻想的なグレゴリアン・チャントもどきと絡まり、
時間的・空間的漂流感たっぷりである。
チャルメラという日本語は葡語の“charamela”若しくは
伊語の“ciaramella”が訛ったものなのだろう。
仏語では“chalumeau”だ・・・・。
d0032633_3382211.jpg
※画像は“το μάθημα της μουσικής στο σχολείο μας”からお借りしました。
ただ、厳密にはシャリュモーはシングル・リード、クラリネットの原型。
1690年頃、ドイツ人Johann Christian Dennerが
シャリュモーを改造したのがクラリネット誕生だとの事。
一方、ザンポーニャと共に演奏されるのはダブル・リードのpifferoピッフェロで、
オーボエの原型。チャルメラもこちらのグループに入る。
仏人Jean Hotteterreによってオーボエへの発展をみた。
音がエキゾチックだと感じたのは
その発祥がササン朝ペルシャの軍隊だからだろうか。
その後スペイン・ポルトガルに伝わったというから、
このサントラで使われているのはとても正しい気がする。
木管楽器に詳しければ、“シャリュモー”という言葉は身近だったのだろうが、
残念ながら遠い世界だった・・・・。
chalumeauの語源は
“葦(リードは葦を使っていたらしい)”を表すラテン語calamusとの事だから、
リードを搭載した木管楽器全般を指すケースもあるのではないだろうか。

d0032633_3522293.jpgもう一つ謎な楽器名。“Trompa Marina”。
“trompa”という位だから、金管楽器の一種かと思いきや。
なんと弦楽器だった!
一弦の、立って弓で演奏する楽器である。
・・・・とても演奏し難そう・・・。
Wikiの英語頁説明では、その音がトランペットに似ている(!)のと、
外観が中世に海軍で使われたメガホンに似ているからだという・・・。
トランペットに似た音を出す弦楽器?
信じられないが、コチラのサイトで音を聞いてみると。
確かに弦楽器のイメージとはかなり異なる、
と言うか、弦楽器のイメージを破壊するかも・・・。
(今の所このサントラのどの曲の何処にトロンパ・マリーナが使われているのか判別できないが、
もっと聞き込めば判るだろうか・・・?)

恐るべきも広く深い古楽器の世界、である。
そんな素朴な古楽器達が、好きだ。
もっとこうした楽器が身近であればと思う。
昨年、リスボンで初めて古楽器オーケストラによるリュリを聴いた。
鳥肌が立った。
日本で聞けるのはチェンバロ、リコーダー、
ヴィオラ・ダ・ガンバ、リュート位であろうか、
オーケストラやオペラとなると殆ど機会が無いのが現状。
勿論、このサントラを買う気になったのは
曲自体の良さもさることながら、
古楽器の音があちこちに散りばめられていたからである。
d0032633_350819.jpg

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by micak | 2009-03-20 03:54 | 音楽
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