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寒い!
by 札幌窓辺のねこ
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マンチェスター、倫敦、イングランド・・・。 Vol.9三日目  【 試合の後のお楽しみ♪ 】
マンチェスター、倫敦、イングランド・・・。 Vol.9三日目  【 試合の後のお楽しみ♪ 】_d0032633_651328.jpg※Vol.8はコチラ
昼の試合という事は、終ってもまだ明るい。
土地勘の無い郊外でも明るい内は不安も無い。
という事でスタジアム周辺をぶらぶら、人の流れに適当に乗り、
辿り着いたのが一軒屋のパブ。
そう、試合の後は飲まなくちゃ、パブで!



マンチェスター、倫敦、イングランド・・・。 Vol.9三日目  【 試合の後のお楽しみ♪ 】_d0032633_6564578.jpg
しかも此処はなんだか元古い屋敷らしく、素敵そう!
入ってみると、既に混んでいてかなり盛り上がっている。
予想通り、クラシックな複数のサロン、アンティークなインテリア、
シャンデリア、ビロード張りの椅子、市松模様の床、
暖炉、優雅な窓枠や階段・・・やはり貴族とは言わないまでも、
上流な人の館だった模様。
ただし、ただのパブなので手入れや保存が良いとは言えないし、綺麗でもない。
例によって中の人種は多くが酔いの回ったブルー・カラーなので
かなり騒々しい。
ギネスのハーフ・パイントを頼んで、カウンター近くのソファに場所を取る。
んーっ!やはり試合後の一杯は美味しいね!!
(でも風邪の具合が心配なので、ハーフパイント。)
隣に軽く酔ったおじさんが座って話し掛けてくる。
“やぁ、試合は楽しめたかい?”
“ええ、まあ”
ソファに置かれたマンUショップの袋(結構大きい)を見て、
“おやおや、随分買ったんだね。何?友達へのお土産のTシャツかい?”
“いえ、自分のです”
“知ってるかな?ショップで買い物をするとマンUは負けるっていう
ジンクスがあるんだよ!”
“ふーん、そうなんですか・・・・”
こちらの放っておいてくれモードの表情を見て取った彼は、
高笑いしながら仲間の元へと戻っていった・・・。
そう、酔った英国人は何かと危険だからね、ガードを固くせざるを得ない。

パブを出ると西日が良い感じ。
そうだ、もう一度夕日に輝くThe Lowryを見たい。
ここからなら少し歩けば辿り着けるはず。
辺りには特に高いビルも無いので、
The Lowry周囲の建物群の先端が既に見えているし。
帝国戦争博物館の前に出る。
その博物館も運河も皆金色に煌いていて、美しい。
Vol.5に載せた写真は、この時に撮った物も混じっている。
マンチェスターが誇るモダン・アーキテクチュアの群像をしっかり脳裏に焼き付けて、
再びメトロ・リンクに乗り込み、都心へと戻った。
そうだ、夜はチャイナ・タウンで花火があるのだった。

一旦ホテルに戻って荷物を置き、7時半の花火に合わせて再外出。
夜になって一段と賑わいを見せる旧正月。
花火はチャイナ・タウンのちょっとした広場で行われた。
え?こんな狭い所で大丈夫なのか?と思われる様な所である。
周囲は建物も混入り、しかも今はみっしり人、人、人・・・・・。
日本の花火とは異なり、爆竹っぽい。
大きく花開くというより、勢い良く上がって、鋭い爆音と共にシャープに炸裂する。
これなら広い場所でなくても大丈夫なのか・・・・。
マンチェスター、倫敦、イングランド・・・。 Vol.9三日目  【 試合の後のお楽しみ♪ 】_d0032633_6523972.jpg

コチラにチャイナ・タウンの様子、春節の様子の写真をまとめてアップしてあります。
さて、屋台で色々食べ歩いても良かったのだが、
エイジアン・フードは苦手なのでパス。
それより、行きたい所があった。
マンチェスターで唯一というポルトガル料理のレストランだ。
ツーリスト・インフォメーションで貰ったレストラン・ガイドに載っていたのだ。
高そうだが、まあ話のネタに行ってみるのも悪くない。
・・・それに美味しい夕食が食べたかったのだ・・・(切実)。
レストランはそう遠くもないので、歩いて行く。
繁華街がそろそろ途切れようとしている静かな所にそれはあった。
なんだかとてもセンスの良い素敵な店だ。スノッブだ。
インテリアはシンプル&モダン。だがモダンでも素材はナチュラル。
とても今時な感じのインテリアである。
それは実はあまりポルトガルらしくないかも知れない。
いや、勿論新しい高級な店ではこうしたモダンな雰囲気の所もあるが、
普段通う安い食堂というのはまずモダンではないし、
高級なレストランでも多いのは優雅とか豪華とか重厚とかのクラシックスタイル。
ポルトガル人ではないウェイトレスが奥の方の席に案内してくれる。
客層は・・・・カップルが殆ど。
ポルトガル人らしい若い女性を囲むグループが中程の大きなテーブルに一組。
留学生とその世話役だろうか?
メニューを見せてもらう。やはり値段も結構高い。
大抵、葡・西・仏・伊のレストランはその地方の料理を出し、
全国どこでも何でも食べれるという事はあまり無いのだが、
此処はポルトガルの何処其処料理というのではなく、
ポルトガル全国を網羅している感じだ。そればかりではなく、かつての植民地のも。
まあ、ポルトガル・レストランが他に無いのだから、仕方の無い事だろう。
それと、そういう所にも食にこだわりの無い英国文化の片鱗が見える様な気もした。
つまり、ラテンの国々では素材やその地方の伝統に拘るので、
食べ物の地方色豊かだが、
カロリーさえ摂取できれば良い的な英国では、
そうした拘りも無くなってしまう・・・(失礼!)。
だが、ポルトガル料理を全く知らない人に、
とりあえずポ料理がどんな物なのか知って貰うには良策と思われる。
本当はポルトガルチーズを使った前菜を取りたかったが、
それとメインを取ると量が多過ぎるらしいので、
惹かれた自家製鰯のパテを賞味できる皿をオーダー。
3種のパテと自家製パン。ワインに合うだろう。
ミックス・サラダとメインは本日の魚料理。
カタプラーナも気になったが、
まともな魚料理に乏しい英国では
こういう時に機を逃さずまともな魚料理が食べたい!
ワインはアレンテージョのハーフ・ボトル(ここへ来て、やっとボトルで飲める!)。
注文していると中国人らしき男女のグループが入ってきた。
若い子達である。はっきり言って、この店の雰囲気にはそぐわない。
彼等の身なりからするとこの店は高級でスノッブ過ぎる。
だが、今日は旧正月。
きっとお祝いだから奮発、という事なのだろう。
各自が一つずつオーダーするのではなく、
幾つか頼んでそれを分け合うつもりらしい(これまた中国式!)。
ナプキンの使い方も知らないのか(まさか!)、
ウェイトレスが一人一人ナプキンを広げて膝の上に掛けてあげている。
出てきたパテはとてもfines。繊細で上品だという事だ。
今までポルトガルで料理を待ちながらパンに塗って食べる鰯のパテというのは
パック入りばかりだったので(それでもとても美味しいので、つい、
パンを食べ過ぎてしまう。お土産にも最適。)、
こんな手の込んだエレガントな鰯のパテは初めてだ。
サラダにしてもやはりポルトガルやイタリアでは
もっと乱暴な作りのサラダが多いのに(ちぎった葉物にスライス・オニオンにトマト、
それをヴィネガーとオリーブ・オイルのドレッシングで軽く和えてあるだけ。
イタリアではドレッシングすら掛かっていなくて、
自分でテーブルのヴィネガー&オイルを好きなように掛けるのみ。
だが、そのレタスなりローメイン・レタスなりトレヴィスなりエンダイブなり
玉葱なりトマトなりがフレッシュで美味しいので、
これまた素朴ながらもとても美味しいのだ。
そう、しかもヴィネガーもオイルも美味しい、
南イタリアではヴィネガーの代わりに生レモンが出てくる事もある。)、
此処のは多種の野菜を複雑かつ個性的に混ぜてあり、やはり手が込んでいる。
さながら日本の何処かの小洒落たカフェのサラダの様な、と言えるかもしれない。
そして今日の魚は。ドーヴァー産舌平目。
一瞬大きくて驚いたが大丈夫、ポルトガルやイタリアで慣れているからね。
と、平らげる。
ワインが足りなくなったので、ダォンをグラスで追加。
何時も通りデザートは頼まず、カフェだけ。
このカフェがまた美味しかった。久しぶりの正当なエスプレッソ。
町中にはスタバを始めとするエスプレッソを飲ませる店が溢れてはいるが、
そのどれもが物足りない。
本当のエスプレッソとは言い難い。
なので、ついお代わりをしてしまった・・・・。

かなり満足。
だが、高いし料理は本来のポルトガルの物とはズレがある。
本来、ポルトガル料理というのはもっと家庭的なものだ・・・・

良い気持ちで帰路に就く。
たっぷりの食事の後なので冷たい風もむしろ頬に心地良い。
〆にもう一杯位ビールを飲んでも良いけれど、どうしようかなぁ、
今日は日曜日だから全てのパブが開いている訳ではない・・・。
等と思っているうちにホテルに着いてしまう。
そう、ホテルのパブでも構わない。
と入っていく(部屋へ行く為にはパブを横切らなくてはならない。
なんて素敵なシチュエーション!)と、
なんと大盛り上がりしている。
そうだった。此処のホテルにはマンU観戦ツアー客が沢山泊まっているのだった。
部屋にコートとバッグを置き、財布だけ持ってパブへ行く。
座れる場所も無いので、カウンターでギネスを飲む。今度はパイント!
柱の傍で一人ちびちび飲んでいたおじいさんが話しかけてきた。
自分で煙草を巻きながらぼそぼそ話す(おや~?おじいさん、
此処は禁煙じゃないのかな?いいのかな?)。
あまり英語が滑らかでは、ない。でも、やはりマンUを観に来たらしい。
すると彼の親族らしき若い男の子がやって来た。
トマソンをもう少しデフォルメした様な、可愛い子である。若いので英語も達者である。
“何処から来たの?”
“日本”
“僕達はノルウェーから”
“Wow、ノルウェー・・・(やはりトマソン似も納得の北欧人)”
“日本の何処?東京?”
“いいえ、札幌・・・知らないと思うけれど、北の、雪が多くて寒い街”
“サッポロ!!いやいや、知っているとも!ジャンプやノルディックで有名じゃないか!”
そう言えば、昨年のノルディック・スキー世界選手権は札幌で開催され、
ノルウェーから応援団が大挙して押し寄せていたものだった・・・・。
・・・テンションが上がった彼は更にうっとりした目で。
“嗚呼、カサイ。嗚呼、フナキ、ハラダ・・・得にカサイ。
あんな綺麗なジャンプをする人は他に居ない・・・・”
“あら、そう?”
“ノルウェーでは彼等はとても尊敬されていて、今でもファンの人が沢山居るんだよ”
そうしておじいさんの所へ行き、何やらノルウェー語でまくし立てている。
多分、ジャンプやノルディックの話が通じる人間が居た云々とでも言っているのだろう。
“で、最近カサイやフナキはどう?”
“レギュレーションが変わって以降、どうも調子が上がらないみたいね”
“そうかぁ。でも、僕は彼の美しいジャンプが大好きだな!”
流石、ジャンプ発祥の地、ノルウェーである。
そして、彼のこの言葉をそれこそ葛西選手や舟木選手に
聞かせてあげたいものだと思った。
もっと自分達のスタイルに自身と誇りを持って、もっと頑張って!と。
その後も話は弾む。お互い英国人ではないから、
その場ではアウトサイダー同士というのがあったのかも知れない。
“ところで彼は貴方のお父さん?”
“いや、伯父さんなんだ。一緒に試合を観に来たんだ。”
“てっきりお父さんだと思っていたわ”
“君もマンUを観に来たの?”
“いえ、マンUと言うよりロナウドを”
“でも、今日の彼は調子悪かったよね!”
2杯目のギネスを頼もうとしたら、切れていると言われ、スムースにする。
“僕は英国人とは違うよね”
“うん、見えない。初めから貴方は英国人じゃないだろうな、と思っていた”
“彼等は大抵短髪だからなぁ。僕は少し長いからね”
“うーん、そういう事ではなくて”
“じゃ、どういう事?”
“髪や顔立ちつまり外見という事ではなくて、雰囲気が英国人とは違うもの”
等と話している間、彼の年老いた伯父さんはにこにこしながら、
相変わらず紙巻を作りながら、ちびちび飲みながら、
“アンタは良い子だ・・・気に入った・・・・何時でも家に来るといい”等と呟いている。
内心“えー?ノルウェーかぁ?グリーグもムンクも好きだけれど
寒いし美味しい物無いし、ワインも生産していないし、
あんまり興味無いなぁ”と思う。
いや、それともコネは作っておくべきだった?
“あ、やった!ギネス復活!”
“ふぅん、ギネスが好きなんだ・・・”
その後はアイルランド人のグループと話たりしていて、
そのうちにノルウェー人達は姿が見えなくなってしまった。
そうだろう、老人は早く寝せなくては・・・。

続く。
by micak | 2008-05-29 07:02
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