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寒い!
by 札幌窓辺のねこ
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何故、葡萄牙? Vol.3
ポルトガルでは限られた街でしかカーニヴァルを催さない。リスボンでも基本的に無い。
Torres Vedrasにはそのカーニヴァルを見る為に行った。
カーニヴァル以外、綺麗なビーチとVimeiroの水が有名なだけで、あとはこれと言って見所も無い、
外国人観光客もあまり居なそうな田舎の町である。



小さな商店街をぶらぶら歩いていたら、ある店先で種が売られていた。
そう、種!
そこは園芸専門店ではなく、家周りの物なら何でも扱う、ホームセンターの様な、でも個人の店だった。
店は内足の踏み場も無い程所狭しと商品が陳列。
そこに掃除道具を求めて来た主婦やら、
日曜大工の材料を求めて来た男性やら、
自分の部屋の照明かオーディオの為にコードを求めに来たらしき男の子やら、
文房具を買いに来た女の子やら、賑やかである。
そうした客をこれまた家族経営らしい、父親とその息子らしき青年がテキパキ切り盛りしている。
日本ではもう見られなくなってしまった光景。
いや、そうした個人経営の店はまだ存在するのかも知れないが、
そこに若い男の子や女の子が買い物に来る事がまず、無いだろう。
コウヴィの種を2種類購入して店を出る。
種は日系ブラジル人のポルトガル語の先生と分けよう。
今夜がカーニヴァルで最も盛り上がる夜なので、小さな町も何となく浮き足立っている。

Torres Vedrasの名物にPastéis de feijãoというのがある。
甘い物は殆ど食べないのだが、名物は一度は試してみなくては。
教会の前に古いカフェがあり、それがあるらしかったので、入ってみた。
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物色していると、やはりあった。
店の老婦人がお土産用の箱入りもあると勧めてくれたが、持って帰るには難しい。
“一つだけ試してみたいのですが”と言うと、
“では、お持ちしますからあちらに座って”と席を勧めてくれる。
小柄な上品な感じの老婦人はきっとご主人と長年此処でカフェをやっているのだろう。
優し気な黒い瞳。余韻の残る静かな口調。
安くて美味しい珈琲。そう、Torresの珈琲は一段と美味しかった、しかも田舎価格。
まるで白餡入りタルトの様なお菓子は上品な甘さで、日本でも受けそう・・・・。
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カーニヴァルは先週末から始まってはいたが、火曜日に最高に盛り上がる。
此処の場合、月曜の夜から火曜日がクライマックスだった。
ホテルの部屋で一休みしてからいざ出陣。
まずは夕食を取らないと。
これが意外と難しい。
カーニヴァルの夜と言うのは、皆夕食どころではないのだった。
レストランやバールの人達も祭りに浮き足立っているので、食事は予め作り置きしておいた様な物しか無い。
泊まったホテルはレストランやカフェも持つ、町一番のホテルだったが、
そこのレストランもカーニヴァル定食しか出さない。
何軒か覗くも、状況は同じ。
さて、困った、と歩いていると、路上でバーベキューをやっているおじさんが居た。
スキンヘッドで恰幅良く逞しい一見強面なその人はバールの店主らしく、
その店の定食用の肉やソーセージを炭火で焼いていたのだった。
店は近所の人が立ち寄る、飾り気も色気も無い、恐らく観光客は一度も来た事の無いだろうただの質素なバール。
“此処で夕食食べれますか?”と尋ねると、
“勿論、勿論!さあ、どうぞ!”と威勢良く店内の席に案内される。
“何?一人だって?信じられない!”と身振りも大きく大袈裟だ。
・・・・ああ、こういったタイプのマッチョな人、前にも居たな・・・・そうだ、マッセリア・ルオートロのルチアーノだ。
逞しくて声が大きくて、女性に優しい。
ワインとスープとバカリャウを頼む。
もう一人のスタッフ、こちらは眼鏡のいくらかインテリ風(実際彼は結構英語ができた)の男性も
“料理が気に入らなかったら取り替えてあげるよ”と親切だ。
果たして。石のスープ(何でも在り合わせの物を放り込んで煮込む、カウド・ヴェルデと並んで代表的なスープの一つ)は美味しかった!
だが、揚げてからトマトソースで煮込んだバカリャウは脂濃くて味も濃かった・・・・まあ、下町だからだろう。
奥の方には仮装した常連達が盛り上がっている。
店主のルイスがテーブルの横を通る度にこちらを伺う。
“失恋でもしたのかい?もっとニコニコしなきゃ駄目だよ!カーニヴァルだよ!”
眼鏡のパウロもやはり通る度に伺っていく。
“味は大丈夫?もっと何か要る?”と言って、ウインクしながらリキュールを奢ってくれたり。
店はどうやら地元の人に愛されている様子(店主ルイスの人柄が客を引き付けるのだろう)で、
入れ替わり立ち代り忙しく客が出入りする。
老若男女、仮装している人もそうでない人も。
座ったテーブルは出入り口の傍だったので、多くの人が話し掛けていく。
そのうちやはり仮装した常連の兄弟と話が合い、一緒に祭りを見物に出る事になった。
まだその兄弟はルイスのバールで待ち合わせている友達が居たので、とりあえずさっと近所を一周。
小さな町なのに、何処にこれだけ人が居たのかという位の人出。
多くの人が何らかの仮装をしていて、それを見ているだけでも、楽しい。
再び戻ってみると、ポインター着ぐるみの夫婦がバールに来た。
旦那さんはスペイン人で奥さんはポーランド人らしい。
先程まで店で飲み食いしていた常連達は祭りに繰り出した模様で、
店のスタッフと近所の常連のおじさん達でカードをしていた・・・これもまた、南欧州で見られる昔ながらの光景。
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さっきまであれ程祭りだ、祭りだと騒いでいたのに、いざカードが始まると、祭りどころではなくなってしまう男達。
こちらはポインター仮装の夫婦、その養女と兄弟、6人でぶらつく。
町の店という店は皆クラブと化している。
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路上にもビール・スポットが幾つかあり、外でも飲めるし、
店でかかっている音楽が気に入れば、その中で踊っても良い。
町に幾つかある広場もコンサート会場となっていて、そこでも踊れる。
どれだけ飲んだだろうか、どれだけ踊っただろうか・・・・。
ホテルに戻ったのは5時過ぎだった。
お風呂に入って結局7時頃寝たのだが、町はまだ賑わっていた・・・・。
翌昼、今度は午後からパレードがあるので、
町の広場(つまり祭りのメイン会場の一つでもある)に面するホテルでは静かに眠れない。
朝食に起きて、また寝ようと思ったものの、終始音楽や何やら五月蝿くて熟睡できない。
(まあ、それも良しとしなくては。)
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飾り台と化したホテル。スーパーマンの後ろが泊まった部屋のテラス。これでは五月蝿くて当然。
その代わり、部屋のテラスからはパレードが見えた。
路上に出てしまうと、最前列でないと人込でよく見えない所だったが、こちらは上からのんびり見物。
各町内会毎に造ったのだろう山車とその前後をテーマに即した仮装の人々が踊ったり演奏したり歌ったりしながら行く。
今年のお題は“アニメのヒーロー&ヒロイン”らしいが、山車には政治を風刺する物も少なくない。
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勿論、リオやニースやヴェネツィアのカーニヴァルの様に大規模でも豪華でも派手でもない。
が、祭り期間中だからと言ってホテル代が特に高かった訳ではないし、
気軽に観て体感できて、楽しめた。来て、本当に良かった。

ビーチ・リゾート・ホテルでの最期の夜、つまりポルトガル滞在最期の夜、荷造りも済ませた後、
テラスで波の音をじっくり聴いた。
晴れていて、もの凄い数の煌く星が水平線までぎっしり。
贅沢な時間だ。美しい海と星空を同時に見る事ができるなんて。
この景色をしっかり脳裏に焼きつけ、この波の音をしっかり耳に刻み込んだ。
愛しいポルトガルを明日離れると思うと、実に悲しい。それにもう当分はこうした美しい光景を見る事はできないのだ・・・。
最期のディナーには、勿論、ダォンを飲んだ。檀に乾杯。
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by micak | 2008-02-27 03:43 | 旅行・地域
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