トップ

寒い!
by 札幌窓辺のねこ
S M T W T F S
1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31
Horta da Moura⑤。【第三日目】
④はコチラ

静かなクリスマスの朝。快晴。
ゆっくり朝食を取りながら考える、今日は何をしようか?
ここは信仰深い葡萄牙、クリスマスには全てが休み、馬も牧童達も当然ながら休みだ。
そうだ、天気も良いし、モンサーラシュの村まで行ってみよう!
村までは1㌔程だという。歩いても構わないが、自転車はどうだろう?
フロントに頼んで、出してもらう。シーズンオフの今、誰も使いたい客は居ないらしく、
物置から出された自転車は結構くたびれていたが、少し乗るには充分だ。手掛ける手筈は整った。



部屋で身支度をしようと敷地内を横切ると、恐らく掃除や調理などに携わっているのだろうおばさん達に声を掛けられる。
“あら、あなた、一緒にお昼どう?”
親切だ!嬉しいお誘いだが、これから出掛ける所なので、断る。
・・・・それに、きっと彼女達と一緒にランチをしてしまっては、今夜のディナーは美味しく頂けなくなってしまいそうだ、昼は軽くしておかなくては・・・・。
ともあれ、一人自転車で村へ向かう。
殆どが上り坂なので、押して歩く。だが、いつもとは異なる筋肉を使うのが、心地良い。自転車を押すのでさえ、心地良い。
そして上りでない所では乗る。人も車も殆ど居ないので、安全。
ひたすら空が、景色が美しい。
村の城壁の門の前は少し駐車できるスペースもあり、風光明媚で素朴なこの小さな村を訪れる葡萄牙人も少なからずの様子。
自転車をそこに置いて、村の内部に入る。
村自体は非常に小さく、ひっそりとしているのだが、訪れる旅人は賑やか。
古い、石造りの村。道路も家も皆小さく、坂道を階段を、老人が腰を屈めてゆっくりと歩く。
さぞ、不便だろうと思う。此処には教会や小さなバールや食堂はあれど、スーパーも、そしておそらく病院も無い、超アナログな世界・・・。
だが、この石造りの頑固な村を捨てることなく住み続ける、頑固な人々。
その勇気、一種の潔さには頭が下がる。
歩いていると、時折民家から良い香りが漂ってきて、お昼時である事を知る。
観光客向けの民家を改造した小さなレストランもあったが、今日の予定ではカフェでサンドウィッチ。
まあ、少し寂しい気もするが、ご馳走は夜のお楽しみという事で。
更に歩くと、小奇麗な工芸品の店があったので、入ってみる。
そこのマダムが“Boa tarde!”と言う。いや、当たり前なのだが。
きちんと最後の“D”音が聞こえるのが珍しいかったのだ。
地元の人々が発するのは、アクセントのある音しか聞こえないケースが多く、殆ど“ボ・タール(しかも最後のルもごく弱い)”なのだった・・・・。
それなのにちゃんと“ボア・タールドゥ”と言う、という事は、彼女は外国人であるという事だ。
実際、彼女はオランダからやって来て、ここがすっかり気に入り住みついてしまったのだ、と英語で教えてくれた。
更に村の城跡にも行ってみる。今や城壁と土台が僅かに残っているのみだが、丘の上の村の更に最も高い所にあるので、
さほど高くは無い城壁からでも、眺めは壮観。
いつもながら、身を切る風は冷たく強く、厳しい。
だが、その強い風が空気をより一層クリアにし、その風景は果てしなく遠くまでピュアに美しく、心が洗われる。
教会へ続く道にはクリスマスのクレッシュ(教会や街の広場に飾られる、イエス様誕生のシーンを表した模型。大小様々、国・地方によって個性がある。プロが造るとても凝った芸術的な物もあれば、子供が工作で作る物まで。“クレッシュ・コンクール”も各地である。)が点在している。
クレッシュがクリスマスシーズンに出現するのは、カトリックの国ではどこでもそうだが、
此処のがユニークなのは、それらが等身大程にまで大きい、という事だ。
・・・・大きいのがモン・サーラシュの伝統なのか?
小さな村は一通り見て回ってもさほど時間を要しない。
自転車で帰途に就く。帰りは殆ど下り坂だ。
殆ど人も車も居ない道、遊園地気分でカーブの坂を下る。愉快だ。
時折、周囲の風景を味わう為に、停まって。
なだらかな緑濃い丘に羊の鳴き声と鈴の音、鳥の声が響き渡り、空は完璧に青く、陽光は限りなく清らかに透明で暖かい。
オゾンたっぷり、イオンに満ちた空気は肺から脳全てを純化してくれる。
・・・・聖なるかな・・・・・もしかして、此処は地上最期の楽園か?神に愛された、サンクチュアリか?
それ程までに、神々しいまでに、美しい。そんな景色の中に身を置き・独占できる自分は、物凄く幸運だ!
今まで何度か欧州、特に伊太利亜と葡萄牙を旅したが、こんなに美しい田園風景は、未だかつて無い。
いや、それは本当か?
確かに、そこに何時間でも身を置きたくなる美しい風景は、伊太利亜にも沢山在る。
だが、こうしたタイプの田舎の飾り気の無い、滴る緑豊かな、神の暖かい愛の手を感じる風景は無かったように思われるし、そんな美しい場所に自分一人しか居ないという事が、一種奇跡の様だ。

陽光の暖かさに満たされて、戻ってくる。
今夜はクリスマス・ディナーだ!
こういう時の為にと持ってきているドレスに着替える。
レストランは何時にも増して、キャンドルが美しい。
お客は、少数の宿泊客(クリスマスに泊まりに来る人が他にも若干居た)と、
ここのレストランが目的で食事にだけ来る人々。
で、例のメニュー。
スープ、前菜、バカリャウまで進んだ時点でもう満腹。
海外で食事する時は大抵いつもそうだが、一皿の量が日本のそれよりずっと多い。
それに実は肉は基本的に食べないし、甘いデザートには殆ど興味が無いので、
普段はア・ラ・カルトで選び、コースを頼む事はまず無い、損なのが分かっているから。
だが、今回は無駄が出るのを承知でコースを頼んだのだった、クリスマスだもの。
自然、七面鳥はパス。
まあ、肉食べる・食べないは兎も角、ここまで大盛りの料理を食べ、しかもメニューには無い小さなアミューズもつまんでいたら、
コース完食は地元の人でもキツイのではないだろうか・・・・。
デザートも試しに一口味見しただけで、フィニッシュ。
ワインもたっぷり(フルボトル)飲んで、2時間以上掛かったディナー、
部屋に戻って多分、暖炉の前でテレビ観ながらうたた寝してしまい、夜中にお風呂に入った様な気がするけれど、
酔っていたらしく余り記憶に残っていない・・・・。
[PR]
by micak | 2006-08-10 03:59 | 旅行・地域
<< 本日のワインvol.38。 新しい技。 >>


Remarque!

★メインサイト、
Mica's Websiteはこちら!


UNICEF for Children;
Unite against AIDS Campaign

チームマイナス6%に参加しましょう!






Villarreal C.F.
Arsenal
Kimi
Stéphane
最新のトラックバック
三月の雨/三月の水
from オン・ザ・農道。
ブログ消滅!?ココログ終..
from ココログ終了のお知らせ!?
「宮廷画家ゴヤは見た」(..
from シネマ・ワンダーランド
冬の旅行
from 冬の旅行
開花する・・・・?
from Mot, Palavra, ..
ブログパーツ
  • このブログに掲載されている写真・画像・イラストを無断で使用することを禁じます。
ライフログ
カテゴリ
タグ
(104)
(85)
(85)
(67)
(60)
(45)
(42)
(41)
(35)
(34)
(33)
(28)
(27)
(25)
(23)
(18)
(17)
(14)
(12)
(11)
以前の記事
フォロー中のブログ
検索
その他のジャンル
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧