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寒い!
by 札幌窓辺のねこ
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ショウゲキテキ!!
d0032633_5253451.jpg“X-men:First Classe”以来、
ミヒャ熱に再び燃やされていたこの夏。
“300”なり“HEX”なり“くまさん”等等
ヘヴィロテの夏となった・・・。
“Centurion”はやっと借りてきて観た。
うん、DVD買っても良いな。
そして英国に注文してゲットした、“Hunger”。
これが、色々な意味で衝撃的だった・・・。



“Michael Collins ”は観た。ケン・ローチの“麦の穂をゆらす風”も、観た。
その昔、“Sunday Bloody Sunday”は素晴らしいと思い、
U2のコンサートに足を運んだ事も実は、ある。
アイルランドの歴史については
例によって高校の教科書に詳しく書いてあるはずも無く、
こうした映画や本やドキュメンタリー等でうっすら断片的に知るのみである。
なのでアイルランド人の痛みや苦しみをどの程度知っているか?と尋ねられれば
殆ど知りません、ましてや“分かる”なんて
烏滸がましいにも程があると言わねばならない。
だが、この“Hunger”は相当来た。
見えない小さな刺がいつまでも抜けない、ではない。
大きなささくれ立った木片がぐっさり刺さっているのだ。
それ程何が衝撃的だったかと言うと。
刑務所内の暴力というのは想定内だったのでそう驚きはしなかった。
抵抗のカタチとそれを遣り遂げる強さが衝撃だった。
こういう抵抗スタイルって有り?
いや、日本人の感性からすると有り得ない。
自分の主義主張そして国の為に命を掛けるか?
ここまでやるか?
昔ならそういう事も珍しくはなかったかも知れない。
だがこれはそんなに昔の話ではないのだ、
僅か30年前のサッチャー政権時代の実話なのだ!
という事でまず、史実的に衝撃。
更に映画的には。
耳に馴染まない北アイルランド訛り
(ミヒャも本当はこういうアクセントの方が楽なのかな?)。
全体に言葉も音も少なく、それが映像の美しさを引き立てる・・・・
その被写体はしばしば汚物だったり痛々しい肉体だったりするのだが。
言葉の代わりとも言えるだろうフラグメント・
散りばめられる象徴とも言える小さな細々とした事柄や物や音が
実に効果的。
それ等によってここが何処であるのか、何時なのか、
どういう背景なのか、何を思っているのか等等、雄弁に語らせる。
正しく“百聞は一見にしかず”、確かに視覚に訴える方が一瞬で済む。
静かだからこそ映える音が観る者の五感を研ぎ澄ます。
実に上手い。
音の無い美しい世界はしばしば幻想的で現実味を損ねるものだが
この場合、むしろより残酷だ、何故ならこれはノン・フィクションだから。
ミヒャの熱演も光る。
神父との長いワン・ショット会話シーンは圧巻だし、
プロなのだから当然と分かっていてもあの激ダイエットは凄い・・・・。
それにしてもことアイルランドの苦い歴史映画となると
アイルランドの俳優さん達は皆一生懸命大熱演な様な印象を受けるのだが
(しかもチームワーク良く)
これも愛国心のなせる技?

価値ある一本だと思う、好き嫌いはあるだろうが。
この映画は日本では一般公開されなかった
(2008年東京国際映画祭で上映されたらしい)し、
国内盤DVDも出ていない。
日本ではこうした問題は縁遠いし、
数々のカットは美しいのかグロテスクなのか微妙とも言えるだろうし、
歴史と宗教と政治が複雑に絡み合った話は鬱陶しいだろうし、
こうした刺激に嫌悪感を覚える観客も少なからず居そうだし、
要するに売れないだろうからサヨウナラ。
実に残念だ。
是非、公開は無理としてもせめてDVDは出して欲しい。
これは観るべき映画だ。いや、観なくてはならない映画だ。
目を背けたくなる、神経を逆撫でされる、痛みを覚える、
だがこれがアイルランドの真実。
綿菓子の様な居心地良く甘い・癒し系或いは
ジェットコースターの様なストレス発散系の映画も大事だが、
こうした刺々しい、考える事を強いる映画も必要だ、
何故なら生きる事は決して楽ではないのだから。
厳しい現実から目を背けるべきではない。
我々はもっと知る必要がある、
真の平和と真の民主主義の為に、より良き未来の為に
そしてしっかりと地に足を付けて生きる為に、と思う。

実はIRAというのは単なる過激なテロリスト集団だと思っていた
(何という無知!何という危険!)・・・・。
以前スペインはバスクを訪れた際、
その緑豊かな美しい風景を見、美味しい物を食べ、美味しい酒を飲み、
彼等の言語を耳にし、彼等と同じ空気を吸う事で
ETA(バスク祖国と自由:バスク地方の分離独立を目指す組織)の気持ちを
ほんのちょっぴりではあるが感じ得たものだったが、
今回IRAがそもそも何なのか、初めて正対した気がする。
先の5月、エリザベス女王はアイルランドを訪問した。
英国君主としては何と100年ぶりだったそうだ。
100年・・・あんなに近いのに。
これも英国とアイルランドの溝の深さの表れなのだろう。
5月なので“折しも”と言うにはタイムラグがあるが
とりあえずアイルランドでは女王訪問は今年の10大ニュースの一つになるだろうし、
何故今“Hunger”なのか?という問いに対しての
尤もらしい答えとなり得る。
9.11も近いし。
いや、勿論実際はミヒャ・ファンとして気軽に手に取ったのだが、それが
おそらく一生“お気に入り映画リスト”から外れないだろう一本だった事に感謝。

ふぅ。“ネタバレになっちゃいかん!”と思いつつ語るのってちょっとストレス・・・。
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by micak | 2011-09-06 05:20 | 映画
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